日本酒はパズルの組み立て。五感を刺激する酒造りへの挑戦

豊かな自然に囲まれた土地で造られた日本酒『親愛』の杜氏として、日本酒とペアリングの新しい世界を発信していく。原料から造りの工程まで、妥協を許さないこだわりの酒造りを、私たちは追求し続けます。

杜氏として考える、「旨い」日本酒造り

酒造好適米は全国で100品種以上が栽培され、粒の大きいものがよいとされている。

お酒へこだわるという事は原料にこだわるという事。

日本酒造りは、気候や微生物などさまざまな要素が大切とされていますが、私が考える酒造りは「パズルの組み立て」。味の骨格となるのが「米」、個性やキャラクターを作るのが「酵母」です。ゴールとなる日本酒をイメージし、いろいろなピースを組み合わせながら目指す味からブレないよう調整していくのが杜氏の仕事であり、旨い日本酒造りにつながります。

実際、同じお酒は二度とできないくらい酒造りはシビアな世界ですし、ワインのブドウと同じようにその年の気候に左右されない品質管理も重要。日本酒の場合、原料の品質差は麹造りや仕込みの調整で毎年同じ酒質を再現する努力をしています。例えば発酵という工程であれば、低温発酵がベスト。暖冬の年は品質が大きく変わらないよう調整していかなければなりません。

そして常に意識しているのが「かゆいところに手が届く」ということ。科学的なアプローチも必要ですが、数値では管理しきれない要素が多くあります。米を研ぐ際も最適な水分量を保つために3人体制で時間管理を徹底するなど細かな配慮が必要ですね。そして同じお米でも気温と湿度、水温で絶妙に洗い方が変わります。手で触りながら、洗う力を調整しながら、機械にはない人間の五感で行う酒造りは、杜氏として大切にしているところ。「五感」をフルに活かしながら微妙な変化に気付くことで、イメージする酒の味に近づけていきます。

大切にしているのは、衛生面・基礎基本・好奇心

日本酒を造る上で語るなら、すべての工程が大切ですが、衛生面・基礎基本・好奇心は自分の中で特に大事にしている部分です。知識と技術があるのは当たり前。意外に盲点となるのが基礎基本となる衛生管理です。そもそも「菌」を使って造る日本酒は、不要な菌を取り込まないことが本来の姿。触れないことが理想と思うくらい衛生管理は重要です。もちろん加熱殺菌など技術的なことも行いますけど、酒造りの現場はいつも清潔できれいな場所であるよう日頃から汚さない、散らかさないは徹底していますね。味の好みは人それぞれですが、造り手の視点からすると不要なものが排除されたピュアな酒造りが技術論のゴールです。

そして呑みたいお酒を造るための知的好奇心。日本酒があるところに自ら足を運び、お金を払って研究しています。酒造りの仕事とはいえ、時間とお金を投資することで大事に呑めるというもの(笑)本物のお酒好きは情報量も知識量もすごいので、興味関心を持って行動する努力は必要だなと思います。

二十歳から酒造りを始め、杜氏として7年目。単純に日本酒を呑むのが好きという理由で酒造りをしていますが、なぜ米が液体になるのか?と疑問に思ったのが日本酒に興味を持ったきっかけです。地元が温泉町で祭りが盛んな地域だったこともあり、毎年祭りの時期に大人たちが家でお酒を楽しそうに呑む姿を見て育ちましたので、幼少の頃から日本酒が身近にあった……という環境も、酒造りに関心を持つ理由のひとつかもしれません。

求める味を追求していく、唯一無二の日本酒

私たちが造った日本酒「親愛」は、日本酒が苦手な方でも楽しめるというコンセプトから造られたお酒。甘味があり、60種類ほどの酵母から求める味に合わせた酵母を組み合わせて造る唯一無二の日本酒として、白ワインのような爽やかな呑み口をイメージしながら造りました。お米の甘味を前面に引き出しつつも重くなり過ぎないよう麹をキレイに造ること。そして甘みと酸味を出すためにアミノ酸の量を調整したところは工夫した点です。ワイングラスで楽しめるような、爽やかな呑み口に仕上げた世界に100本しかない日本酒だからこそ、美味しさだけでなく、価値観やストーリーを呑む人に共有できたらと嬉しいですね。

日本酒は、米と水というシンプルな原料から造られますが、親愛は山から流れる軟水の湧き水を使用しています。この軟水を使用することで、いわゆる「女酒」と呼ばれる口当たりの柔らかい酒質ができあがるんです。米は酒米で有名な兵庫県産の山田錦をメインに使いつつ、近年は夢山水も徐々に増やしています。

親愛は、派手すぎない上品な吟醸香があり、米の甘味をしっかり感じられるお酒。スッキリとした味わいの中に甘味・旨味を感じられる酒質ですので、ペアリングを楽しむなら磯香りを加えたウニのクリームパスタなどクリーム系の料理とも相性いいです。熟成がすすめば西京味噌漬けの魚といった甘味に同調する料理とのペアリングもおすすめですね。

固定概念にとらわれない、日本酒と料理のペアリング

日本酒は、「状態」「熟度」「温度」で全く違う表情を見せてくれるだけでなく、同じ銘柄でも1ヶ月、3ヶ月と熟成期間を変えれば違う味になります。一期一会、そのときに出合う料理との相性を探りながら新しい発見につながるというもの。だからこそあまり決めつけず、従来の固定概念にとらわれないペアリングに挑戦していきたいです。

そして今は、日本酒がとても面白い時代。長年培ってきた知識や技術を取り入れ、次々に新しいジャンルが登場しています。エントリーであれば、甘みと酸味に加えて微発泡があるジューシーな日本酒……今の時代にフィットするモダンスタイルな日本酒からチャレンジしてみてください。お酒の個性によって違いますが、洋なしや瓜系のメロンの香りであればイタリアンやフレンチなど料理全般に合わせやすく、りんご系の香りならオイル系料理にぴったり。日本酒をあまり呑まれたことがない方はもちろん、昔ながらのクラシックな日本酒を好まれる方にも面白いと感じてもらえると思います。

さらに近年の日本酒は、おしゃれに呑むというイメージが定着しつつありますし、自由な発想で酒造りをする若い杜氏も増えています。日本酒で乾杯するのが日常のひとコマとなるような、そんな風潮をつくりたいですね。そういう意味でも、トライアンドエラーで酒造りにチャレンジしていくことは思いも寄らぬ発見につながるのではないかと思います。どのお酒を選び、どの料理で合わせるか……その組み合わせは無限大。ルールや制限が厳しい日本酒の世界で新しい提案ができたらと思います。

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